アニソンブログ ア・ラ・カルト

アニソンに関するデータと情報を扱うブログ。 アニソン評論サークル『アニソン ア・ラ・カルト』の告知もします

2019年のアニソン重大ニュース&来年注目のアーティスト!

f:id:animesong_gamesong:20191231145351j:plain

2019年も残りわずか。今年は平成が終わり、令和が始まる歴史的な一年でもあり、「ラグビーW杯フィーバー」「消費税10%への変更」といった出来事のほか、「タピる」「闇営業」など様々な単語も話題となりました。

アニメ・アニソン業界でも様々なニュースがありましたね。このブログ恒例の重大ニュース記事で振り返っていきましょう!

 【去年の重大ニュースはこちら!】

 

2019年のアニソン重大ニュース

鬼滅の刃、ダンベル何キロ持てる?、かぐや様は告らせたい…etc 印象的なアニソンが多い一年に

 2019年も多くのアニメが放送されましたが、今年一番話題になった作品は『鬼滅の刃』で間違いないでしょう。ダークでシリアスなストーリー、炭治郎・禰豆子・善逸・伊之助といった魅力的なキャラクター、セリフやアクションのカッコよさ、兄妹の絆など、多くの視聴者が作品の虜になりました。

 LiSAが歌う主題歌「紅蓮華」も、炭治郎の境遇や作品のダークな世界観が表現されています。さらにLiSA自身の物語や、彼女の持つ”歌うことへの使命感”も盛り込まれており、この歌をきっかけに彼女の他の楽曲も聴いてみたという人も多いことでしょう。

 他にも『ダンベル何キロ持てる?』OPテーマ「お願いマッスル」は一回聴くとすぐに覚えられるキャッチーさと中毒性が、『かぐや様は告らせたい』OPテーマ「ラブ・ドラマティック」は ”ラブソングの王様” 鈴木雅之がアニソンを歌うという驚きと作品との親和性の高さが話題となりました。「アニソン界の大型新人」というキャッチコピーはずるい。

 ほかにも、OPテーマのキャラの呼びかけに悶える人が続出し話題となった『五等分の花嫁』、音楽作りをテーマに全編英詞の楽曲となった『キャロル&チューズデイ』、全編ライブ映像で新たなファンを呼び込んだ『劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEキングダム』、TVシリーズが完結となった『戦姫絶唱シンフォギアXV』など、今年もアニソンシーンを彩る多くの作品が放送されました。

 2019年のアニメ放映本数は2018年と比べて少なくなりましたが、アニソンの勢いは衰えていません。来年はどんなアニソンが誕生するのか、楽しみですね。

 

女性向け作品のドームライブが続々開催

 オタク市場で熱量の高いジャンルの一つは女性ファンをターゲットにしたアイドル・音楽作品です。昨今の作品はライブイベントが不可欠な要素になっていますが、今年は女性向け作品ライブのドーム開催が次々に発表された一年になりました。

 これまでは『うたの☆プリンスさまっ♪』が2017年に、『アイドリッシュセブン』が2018年・2019年にメットライフドームで開催したのみでしたが、2020年はさらに『あんさんぶるスターズ!』『ヒプノシスマイク』『アイドルマスターSideM』のドーム開催が決定。『うたプリ』も7thライブが再度ドームで開催されます。これら以外の単独ドームライブ開催実績のある作品は『ラブライブ!』『アイドルマスターシンデレラガールズ』(2020年に『バンドリ!』『戦姫絶唱シンフォギア』が開催予定)のみなので、いかに女性向け作品の飛躍が著しいかがわかります。

 SideMはまだ場所は未定ですが、女性向け作品のライブはすべてメットライフドームで開催。利用料金がさいたまスーパーアリーナよりも安いという点はあるにせよ、ドームを2日間埋められるという目論見があるからこそのチョイスなわけです。

 来年以降も女性向け作品はさらに盛り上がっていくことでしょう。今後のさらなる躍進にも注目です。

 

LiSA 紅白歌合戦初出場!

 『ソードアート・オンライン』『Angel Beats!』『魔法科高校の劣等生』『Fate/Zero』『鬼滅の刃』など、多くのアニメ主題歌を歌っているシンガー・LiSAが、デビュー9年目で初の紅白歌合戦出場となりました!

 これまでに水樹奈々やμ's、Linked Horizonが出場したことはありますが、いわゆる”アニソンシンガー”が出場したことは21世紀に入ってからはありませんでした。デビューから数多くのアニソンを歌っている彼女の出場は快挙と言ってもいいでしょう。また、紅白歌合戦に出場したアニソン関連アーティストは、企画枠を除けば2015年のμ's以来出場がありませんでした。こちらについても4年ぶりの復活。彼女のファンはもちろんのこと、アニソン業界としても誇りです。

 来年はメットライフドーム2Daysを含む全国ツアーの開催も決定。アニソン業界のみならず、様々なシーンに影響を与えている彼女の活動に今後も期待です。

 

 

SOS団、放課後ティータイム、μ's 過去の名ユニットが復活!

 2019年は伝説となっているユニットが復活した年でした。

 6月に行われたランティス祭りでは、『涼宮ハルヒの憂鬱』から生まれたユニット・SOS団が5人全員集まるというサプライズがありました。「鍵を揃えよ」という『涼宮ハルヒの消失』を思わせるメッセージがスクリーン上に映し出され、平野綾、茅原実里、後藤邑子、小野大輔がソロ曲を披露。最後に「ハレ晴レユカイ」を杉田智和も加えて5人で歌い踊りました。イベント「涼宮ハルヒの激奏」以来、12年ぶりとなる5人での「ハレ晴レユカイ」。しかもフルサイズはこれが初めて。ハルヒが青春だったお客さんが楽しんだのはもちろん、スタッフや出演者も舞台袖で見守ったステージとなりました。

 『けいおん!』から生まれたユニット・放課後ティータイムは8月のAnimelo Summer Liveで8年ぶりに復活しました。豊崎愛生らが10年後の唯たちをイメージした衣装に身を包み、「Don't say "lazy"」「GO! GO! MANIAC」を披露。会場に響き渡ったお客さんの歓声、そして終わった後の「すごいものを目撃してしまった!」というざわざわした雰囲気は、多くの人がこの瞬間を待ち望んでいたことの表れでもありましたね。

 さらに『ラブライブ!』のμ'sは2020年1月に行われる「ラブライブフェス」で約4年ぶりに復活することが決定しています。

 他にも、声優ユニットではAice5が2015年に、バナナフリッターズが2017年に復活するという出来事もありました。リバイバルブームもありますし、再結成や復活を望むユニットは声を大きく主張し続ければ、叶う可能性がもしかしたらあるかもしれませんね。

 

サブスク対応アーティストが続々!

 Amazon Music、Apple Music、Spotify、ANiUTaなどの定額制聴き放題サービス、いわゆるサブスクリプションサービス(通称:サブスク)は今年も隆盛。音楽の聴き方として一般的になってきました。

 今年に入り、水樹奈々、angela、堀江由衣、UNISON SQUARE GARDEN、Tokyo 7th シスターズなど多くのアーティスト・作品がサブスクを解禁。さらにANiUTa独占だったフライングドッグとランティスの作品がそれ以外のサブスクでも一部聴けるようになり、坂本真綾、JAM Project、茅原実里、大橋彩香、TRUE、May'n、中島愛、東山奈央、アイカツ!などが解禁に。

 フライングドッグが一般サブスクを解禁したのはかなり大きいニュースだと個人的には思っています。ANiUTaはフライングドッグが主導してアニソン利権確保のために作られたという経緯があるため、ANiUTaの存在意義にも関わってくるのではないかと。とはいえ、マクロス関連やランティスの楽曲、角川楽曲などはANiUTaでしか聴けませんし、すぐに何かが変わることはないと思いますが、今後はどうなるのかわかりませんね。

 アニソンは邦楽の中でもCD文化が根強く残っていますが、サブスクが一般化していくことでCDの付加価値(チケット先行や映像特典、ドラマトラックなど)がより重要になっていくことでしょう。また音楽の聴き方が変化したこともあり、「サブスクにない」=「存在しない、認知されない」という式が成り立っている節もあるので、両者のバランスをどうとるのか、各レコード会社の戦略も注視していかないといけませんね。

 


 他にも「ZERO-A消滅」「鬼頭明里、斉藤朱夏ら若手声優デビューが続々」といったニュースも。そして今年は「京都アニメーション放火事件」という悲しい事件もありました。来年は悲しいニュースがないことを祈ります。

 

管理人の2020年注目のアーティスト!

 今回も、管理人の来年注目のアニソンアーティスト&作品を紹介します!

 ちなみに昨年紹介したのはhalca、安月名莉子、バンめし♪、オンゲキ、駒形友梨の5組。いずれも新たな一面や展開が見れた一年となりました。

 

RAISE A SUILEN

 『BanG Dream!』から生まれた第6のバンド。元々はPoppin'PartyやRoseliaのようにバンド活動をすることができない残りの3バンドのバックバンドとして2018年1月に「THE THIRD(仮)」として誕生。メンバーはRaychell、小原莉子、夏芽、倉知玲鳳、紡木吏佐の5名。Raychellと夏芽はロックバンド・SHAZNAにも所属、小原莉子はバンド・The Sketchbookのギタリストとして活動していた経歴があります。

 2018年7月にRAISE A SUILENに改名し、2019年冬に放送された『BanG Dream! 2nd Season』やゲーム『バンドリ!ガールズバンドパーティ』ではキャラクターとしてのRAISE A SUILENも登場。バックバンドの活動だけではなく、オリジナル曲も発表するようになり活動の幅が広がっていきます。

 メンバーの演奏技術が高いこともあり、観客のボルテージを一気に高める彼女たちの熱いパフォーマンスは必見。RAISE A SUILEN単独ライブのほかに、アニソン無関係のロックフェスにも出演するなど、大きな影響を与えています。バンドリを知らない人も熱くさせる、彼女たちの活動に来年も注目です。

 

nonoc

 トレードマークのツノが特徴的な北海道出身のアニソンシンガー。2018年にOVA『Re:ゼロから始める異世界生活 Memory Snow』EDテーマに抜擢され、2019年2月にアニメ『魔法少女特殊戦あすか』OPテーマ「KODO」でデビューします。その後、アニメ『彼方のアストラ』OPや、OVA『Re:ゼロから始める異世界生活 氷結の絆』主題歌を担当。

 藍井エイルや綾野ましろを発掘したプロデューサー・安田史生氏が発掘したシンガーということもあって、若いながら確かな歌唱力があるのが特徴。ロックでもバラードでもしっかりと歌い上げています。

 「KODO」はエレクトロロック、「star*frost」は爽やかなロックと、新曲が出るたびに新たな顔を魅せてくれる彼女。来年はどんな曲を歌うのか、注目です。

 

諸星すみれ

 劇団ひまわり所属の20歳の女性声優。代表作はアニメ『アイカツ!』星宮いちご、『約束のネバーランド』エマ、『東京喰種トーキョーグール』ヒナミなど。2019年10月にフライングドッグから1stミニアルバム「smile」でアーティストデビューしました。

 彼女の最大の武器は、子役時代から培った繊細な表現力。「初めての主役」の10代中盤に体験するようなピュアな恋愛ソングも、「青い関係」のような独特な世界観の楽曲も、彼女の中でしっかり咀嚼されたうえで丁寧に歌われています。

 アニメ主題歌にもなっている「真っ白」は5拍子と6拍子が混在した変拍子の楽曲でとても難しいのですが、「特に苦戦もしなかった」という彼女のコメントには驚きました。来年以降のアーティスト活動も期待です。

 

 

夏川椎菜

 ミュージックレイン所属の声優で、ユニット・TrySailのメンバー。代表作品は『アイドルマスターミリオンライブ!』望月杏奈、『ハイスクール・フリート』岬明乃、『天体のメソッド』古宮乃々香など。

 2017年4月に1stシングル「グレープフルーツムーン」でデビューしますが、彼女のアーティスト活動のターニングポイントになったのは2018年7月に発売された3rdシングル「パレイド」。ディズニーのエレクトリカルパレードを思わせるような賑やかな音楽と、人間の劣等感が救いなく描かれた歌詞のギャップが深く心に突き刺さる楽曲となっています。

 そして2019年4月に発売された1stアルバム「ログライン」、9月発売の1stEP「Ep01」でもそのスタイルを継続し、ポップなメロディに乗せて彼女の等身大の強さ・弱さ・コンプレックスが表現されました。作詞も数曲は本人が担当。「彼女の持つ個性をどう表現すれば一番輝くのか」を本人・周囲が完全に理解したことで、アーティストとしての魅力が開花したと感じましたね。

 アイマスやTrySailの活動しか知らない人は、アーティストとしての彼女のスタイルに驚くと思います。来年もどんな楽曲を発表するのか、楽しみです。

 

CUE!

 リベル・ エンタテインメントが2019年10月にリリースしたスマーフォン向け次世代声優育成ゲーム。メインキャラクターを演じる声優は内山悠里菜、鷹村彩花、安齋由香里、立花日菜など16名。

 Flower、Bird、Wind、Moonの4組のユニットが存在し、それぞれゲーム内のアニメ主題歌を歌唱するほか、16人全員のユニット・AiRBLUEとして作品の主題歌も歌唱しています。伊藤翼、ヒゲドライバー、石濱翔、PandaBoY、高橋諒、中村彼方など、アニソン業界で確かな実績を持つ作家が楽曲を制作。楽曲のクオリティも高いです。

 さらにこの中の8人でDIALOGUE+という声優ユニットも結成。アニメ『超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです!』のOP主題歌でデビューするなど、こちらも注目のユニットとなっています。どちらが先にあったのかはわかりませんが、ポニーキャニオンがどう展開していきたいというのはなんとなく伝わってくるかなぁと思います。

 

 

 ほかにも増田俊樹、鬼頭明里、楠木ともり、ラピスリライツ、Paradox Liveなども来年注目のアーティスト・作品です。また、『アイドルマスターシャイニーカラーズ』は1stライブを経て、『Re:ステージ』はアニメ放送を経て世間の注目度が増しました。来年はどんなアーティスト・作品が飛躍していくのか、楽しみにしたいと思います。

 


皆さんの2019年の重大ニュースはなんだったでしょうか?
来年も素敵なアニソンに出会えますように。