2017年3月に世界初のアニソンサブスクリプション(定額音楽配信サービス)としてスタートした「ANiUTa(アニュータ)」。
アニソンが月額600円で聴き放題であるほかに、アニサマなどのライブチケットの先行申込も行えるなど、アニソンファンには欠かせないサービスとして定着しています。
そんなアニュータですが、サービス開始1年半からどの程度使い勝手は良くなったのでしょうか? さまざまな視点から「現在のアニュータ」を紐解いていきましょう。
サービス開始当初に書いた記事はこちら。
変化① 曲数の大幅な増加
サービス開始当初は「アニソン5万曲以上が聴き放題!」と謳っていたアニュータですが、2018年3月頃に6万曲を突破。現在もコンスタントに楽曲が追加されています。
土日関係なく追加されており、新番組放映直後にTVサイズ(90秒尺)がすぐに聴けるのもアニソン好きには嬉しいですね。
また、楽曲の先行配信をアニュータのみで行ったり、「Wake Up, May'n!」のオリジナル楽曲をアニュータ限定で配信するなど、ただの配信サービスだけでなく付加価値をつける方向で運営され始めています。「ここでしか聞けない楽曲がある」というのは明確な強みですね。
また、参加レーベルについて、サービス開始当初から増えたのは主に2社。撤退している会社は今のところありません。
【ワーナー・ブラザース】
2017年6月からアニュータをはじめとした各サブスクサービスへの提供が開始されました。主なアーティストは早見沙織、岸田教団&THE明星ロケッツ、分島花音など。井口裕香の楽曲は例外的に提供されていません。
【日本コロムビア】
2018年1月から『アイドルマスター』関連楽曲が、2018年5月から『シンデレラガールズ』関連楽曲が配信開始となりました。しかし、すべてショートバージョンのため、フルで聴きたい方はご注意ください(ちなみに、Lantisのアイマス楽曲もショートバージョンのみ)。
また、「りゅうおうのおしごと!」のOP/EDや、内田彩の楽曲なども配信開始となっているので、これから徐々にアニュータでもコロムビアの楽曲が聴けるようになる可能性が高いです。
他のレコード会社については、キングレコードはガンダム楽曲のみ解禁していますが、水樹奈々や宮野真守といった最新アーティストの楽曲は全く聞けません。
ソニーに至ってはアニュータで配信される気配すらありません(他のサブスクでは一部聞けます)。
それ以外のレコード会社(ランティス、Flying Dog、ブシロード、KADOKAWAなど)はアニュータで聴けるので、キングとソニーが今後どういう対応をしていくのか注目していきたいと思います。
ちなみに、アニソン主要レコード会社のサブスク事情はこちらのブログさんが詳しいです。
変化② プレイリスト共有機能
あまり知らない曲を気軽に聴けるのがサブスクの長所。とはいっても、どういう曲かは実際に聞いてみないとわからないものです。そんな時に、他の人が作ったプレイリストを聴いてみると、新たな発見があるかもしれません。また、他人の「#NowPlaying」が見れる機能もあり、リンクからその楽曲を聴くことができるのも便利です。(どちらも2017年6月に機能追加)
また、アニュータ公式が作成したプレイリストとしては、新番組のOP/EDのみを集めたオフィシャルプレイリストや、ライブのセットリストといったものから、イントロクイズ用のプレイリストなどの遊び心があるものまで様々なものが作られています。
他にも、三森すずこ、鈴木みのり、内田真礼、YURiKA、TRUEなどの人気声優・アニソン歌手が作成したオフィシャルプレイリストもあります。アーティストがどのような音楽趣味を持っているのか知ることができるのは、ファンにとっては嬉しいですね。
変化③ 歌詞表示機能の強化
サービス開始当初から歌詞の表示はありましたが、2018年9月からその機能が強化されました。カラオケのように、現在歌っている歌詞を強調表示してくれます。また、自動でスクロールしてくれるのも便利ですね。
アニュータの歌詞、Spotifyなどと同じように歌詞追っかけしてくれるのは嬉しいですね。 pic.twitter.com/raSOSgQI9h
— アニソンブログ ア・ラ・カルト (@asong_gsong) 2018年9月29日
他にも「ライブチケットの先行受付」なども定期的に行われています。残念ながら電子チケット化できる関連アプリ「アニュータチケット」はあまり機能しているとは言い難いですが。。。
次からはアニュータへの”要望”をいくつか挙げていきます。
要望① オフライン再生機能の搭載
ストリーミングサービスで怖いのは通信料の増加ですね。そのため事前にダウンロードしてオフラインで再生する機能は一定数の需要があり、他のサブスクサービスでも実際に搭載されていますが、アニュータでは今のところできません。
ダウンロード機能でなくても、KKBOXのように「一度再生した音楽を自動的にキャッシュする機能」であればいいかなと思いますが、どうでしょう?
要望② PC版への対応
アニュータはAndroid/iOSのアプリのみ対応しており、PC版は非対応となっています。Amazon Prime MusicやSpotifyなど他のサブスクサービスはPC版に対応しているので、是非ともアニュータでも対応してほしいところです。
検討しているという噂はあるようですが、 まだまだ先になりそうでしょうか?
要望③ 歌唱者の明記がバラバラで検索・再生しづらい
アーティスト一覧に同じアーティストが連続して出てくる現象が多発しています。江口君なんで3つもあるの?
また、キャラソンはキャラクター名義のみとCV付きが混在しており、まとめて聴きたい場合は移動が面倒。さらに声優名で検索する場合はCV無し表記はヒットしないため、検索漏れが発生するのも難点です。
また、「オーイシマサヨシ」と「大石昌良」、「栗林みな実」と「Minami」のような名義違いが、検索で同時に出てきてもらえると大変嬉しいです。内部処理でタグ付けみたいなのはできないんでしょうか?
変化点と改善要望をそれぞれ列挙しましたが、「アニソン好きなら入れておいて損はない」と断言できるサービスだと個人的には思っています。
アニソンに特化したサブスクリプションサービスはとてもありがたいですし、月額600円というリーズナブルさも出費が多いオタクにとっては破格の値段だと思います。
今後アニュータがさらに発展していくか、サービスを楽しみながら注目していきたいと思います。