アニソンブログ ア・ラ・カルト

アニソンに関するデータと情報を扱うブログ。 アニソン評論サークル『アニソン ア・ラ・カルト』の告知もします

2010年代のアニソンフェスを振り返る(レコード会社&事務所主催編)

2010年代のアニソンフェスを振り返る連載企画。
ラストとなる第4弾は「レコード会社&事務所主催編」を紹介します。自社コンテンツを最大に活かせるのはやはり権利を持っているレコード会社だったりします。また、声優やアーティストが所属する事務所が開催したフェスも存在します。2010年代に行われた様々なフェスを振り返ってみませんか?

第1回:首都圏フェス編 その1

第2回:首都圏フェス編 その2

第3回:地方フェス編

 

レコード会社主催のアニソンフェス 

KING SUPER LIVE

キングレコードが主催するアニソンフェスで2015年に初開催。2000年代にスターチャイルドフェスティバルが開催されたことはありましたが、当時の三クリも含めたキングレコード全体の音楽フェスはそれまでありませんでした。

第1回は水樹奈々、宮野真守、堀江由衣、angelaなど22組が出演。特に林原めぐみの出演のニュースは、古のオタクたちに驚きをもって受け止められました。『まさか林原めぐみがお金が発生するライブに出演するとは!』と。「残酷な天使のテーゼ」「Give a reason」「嵐の中で輝いて」といったアニソンの名曲はもちろん、普段のアニソンライブでは見られない「甲賀忍法帖」や「for フルーツバスケット」を生で聴けた時間はまさに至福でした。

2017年には上坂すみれ、小倉唯、水瀬いのりの3組のみが出演した「KING SUPER LIVE 2017 TRINITY」、第3回は東京ドームで18組が出演した「KING SUPER LIVE 2018」が開催。第3回ではPritsの再結成もありましたね。

キングレコードは昔からアニメに深くかかわっていることもあり、参加するお客さんの年齢も幅広いのが特徴。世代を超えて楽しめるのがアニソンの素晴らしさなのだと改めて感じました。 

LIVE NEXUS

「KING SUPER LIVE 2015」後にスターチャイルド主催で開催されたライブ。上坂すみれと小松未可子のツーマンライブとして2015年9月に開催されました。

スターチャイルドレーベルのアーティストの「繋がり」や「連鎖」をテーマにしていましたが、この10か月後に小松未可子がトイズファクトリーに移籍したため、「繋がりとは…」と思った人もいるかも。2016年2月にスターチャイルドレーベルが消滅したため、「LIVE NEXUS」もこの1回のみで終了となりました。 

 

ランティス祭り

アニソンレーベル大手のランティスが5年に1回開催している音楽フェス。茅原実里、GRANRODEO、スフィアといった所属アーティストはもちろん、キャラクターソングを歌う声優など作品ユニットも一堂に参加する大型ライブとなっています。

第1回目は2009年に富士急ハイランド・コニファーフォレストで2日間開催。第2回となる2014年は「つなぐぜ!アニソンの“わ”!」というコンセプトのもと規模を拡大し、東京、東海、大阪、東北の4か所で合計9日間開催されました。東海の初日は大雨と落雷で会場が停電し、あわや中止寸前のところまでいったりもしましたが、今思えばなかなか体験できないことだったなと思います。

2019年の第3回は幕張メッセで3日間開催。しかし、豪華な出演者にもかかわらず持ち曲の披露が1曲だけのアーティストが大勢いたり、休憩が最大50分もあったりと、参加した方の評判はあまり良くない結果となってしまいました。次の2024年では今年の評判を覆すような素晴らしいフェスになることを期待します。

ちなみにフェスのテーマ曲である「Starting STYLE!!」は、すべてのアニソンフェスのテーマ曲の中でも群を抜いて素晴らしいと個人的には思っていたり。ライブの締めにみんなで歌うのにぴったりですよね。

 

深窓音楽演奏会

”大切に育てられた音の数々”を披露するランティス発信の音楽祭” というコンセプトで開催されている音楽ライブイベント。2014年に初開催され、2020年3月に第6回目の開催が控えています。6回のうち、ChouChoとfhánaは皆勤賞、nano.RIPEが4回、TRUEとGARNiDELiA、Mia REGINAがそれぞれ1回ずつ参加。GARNiDELiAはランティス所属ではありませんでしたので、この出演には驚いたものです。

アーティストの代表曲はもちろん、アコースティックアレンジされた楽曲が歌われることもあり、まさに「音楽演奏会」という名にふさわしいイベントとなっています。

Lantis New Generation LIVE

 2019年11月に行われた、ランティスからデビューする新人アーティストをお披露目するライブイベント。出演は仲村宗悟・ニノミヤユイ・Liyuu・鈴木愛奈・熊田茜音で、TSUTAYA O-EASTで行われました。

ランティスは定期的に新人アーティストがデビューしていますが、何組か集まっての合同ライブイベントは初めてだったのではないでしょうか。今後もこういった合同お披露目イベントが行われるかはわかりませんが、結構評判が良かったので次もあるかもしれませんね。

P's Live!

三森すずこ、竹達彩奈、内田真礼らが所属するポニーキャニオンが主催するレーベルフェス。2014年に第1回がゆうぽうとホールで行われ、2017年までに5回開催されました。

第2回と第5回は規模を拡大し横浜アリーナで開催され、上述したアーティストのほかに、七森中☆ごらく部、讃州中学勇者部、SHOW BY ROCK!!、KiRaReといったアニメ作品発のユニットも参加し、約9千人のお客さんとともに大いに盛り上がりました。

最後に開催されてから2年以上経っていますが、この間に石原夏織や鬼頭明里がソロデビューしていたり、男性声優アーティストも下野紘、福山潤、土岐隼一と揃ってきているので、近いうちに第6回の開催もあるかもしれませんね。

かどみゅ!

”KADOKAWAアニメを【映像×音楽】で体感するライブ・イベント” というコンセプトで2016年9月にNHKホールで開催されたイベント。その名の通り、アニメ映像をバックに角川作品の主題歌を27曲披露しました。

上述したようにKADOKAWA作品をフィーチャーしたイベントなので、自社所属のアーティストに限らず茅原実里、石田燿子、Machico、西沢幸奏といった他レコード会社のアーティストも参加しました。また、作品ユニットでは『NEW GAME!!』や『ストライクウィッチーズ』『くまみこ』も出演。角川は様々な作品にかかわっているので、今後も定期的に行われてほしいですね。

 

メディアファクトリーミュージックRRESENTS Vol.1「ゆい、ひとみ、このみ、女子3人寄ればアニソンPARTY!!」

2014年に赤坂BLITZで行われた、メディアファクトリー所属アーティスト(当時)の榊原ゆい、原田ひとみ、鈴木このみの3人によるスリーマンライブ。1人4曲+コラボ7曲という、結構ボリューミーな内容でしたが、残念ながら2回目はありませんでした。

現在はメディアファクトリーのレーベルはKADOKAWAレーベルに統一され、MYTH & ROIDやOxTなどが所属しているので、今後は純粋なレーベルフェスも行われる可能性もあるでしょう。

MUSIC THEATER

ANIPLEXなどを抱えるソニーミュージックグループが開催した大型レーベルフェス。2017年5月にさいたまスーパーアリーナで初開催されました。

第1回はLiSA、Kalafina、TrySail、FLOW、ClariS、T.M.Revolutionなど20組が出演。『ソードアート・オンライン』『キルラキル』『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』『機動戦士ガンダムUC』『ギルティクラウン』など、ソニーの代表作の主題歌が5時間にわたって披露されました。

第2回は2019年に「SACRA MUSIC FES.2019 -NEW GENERATION-」という若手アーティストを推すコンセプトのもと、幕張メッセイベントホールで行われました。GARNiDELiA、斉藤壮馬、TrySail、PENGUIN RESEARCH、ReoNaなど14組が出演したほか、シークレットでLiSA、藍井エイル、EGOISTといった実力者も参加しました。

現在のアニメを語るうえでソニーミュージックは欠かすことはできません。ソニー主催の様々な音楽フェスも行われていることですし、3回目の開催も期待したいですね。

犬フェス!

Victorのアニメレーベル・Flying Dogが主催するレーベルフェス。2019年2月に武蔵野の森総合スポーツプラザ メインアリーナで第1回が開催されました。Victorは昔からアニメ作品にかかわっているため、『マクロスシリーズ』『機動戦士ガンダムSEED』『勇者王ガオガイガー』『創聖のアクエリオン』『コードギアス 反逆のルルーシュ』など、アニメの歴史を語る上で外せない作品の主題歌が多数歌われました。坂本真綾、中島愛、May'n、ワルキューレ、AKINO with bless4のほかに、シークレットでSee-SawやTridentが復活を果たすなど、夢のような1日となりました。菅野よう子がインフルエンザで不参加となったのは残念でしたが、それをいじる坂本真綾が見れたのは貴重な場面だったかも。

同年10月に行われた第2回は、第1回とは異なりスタンディングで若手女性アーティストを中心に編成。鈴木みのり、JUNNA、東山奈央、沼倉愛美、諸星すみれらのほかに、作品ユニットとして『きんいろモザイク』からRhodanthe*、『私に天使が舞い降りた!』からわたてん☆5が参加し、2Daysで行われました。

長い歴史があるレーベルなだけに、今後も定期的な開催を期待したいですね。

TOHO animation RECORDS the LIVE

映画の配給・製作大手である東宝のアニメレーベル「TOHO animation」内の音楽レーベル。レーベルの歴史は意外と浅く2013年からで、2019年12月に初めてのレーベルフェスが恵比寿ザ・ガーデンホールで開催されました。出演は大原ゆい子、(K)NoW_NAME、佐伯ユウスケ、YURiKA。

レーベルフェスながらアットホーム、演者に言わせれば ”親戚感” のある暖かい雰囲気で行われ、『弱虫ペダル』『リトルウィッチアカデミア』『からかい上手の高木さん』『BEASTARS』『君の名は』などの作品主題歌が歌われました。YURiKAが直々にカバーを申し出た「恋のヒメヒメぺったんこ」が一番のサプライズだったかも。

ブシロードライブ

2009年から行われているブシロードが主催する音楽ライブイベント 。2013年までは「ブシロードカードゲームLIVE」というタイトルで、ブシロード関連のアーティストや、『カードファイト!! ヴァンガード』『フューチャーカード バディファイト』のアニメ主題歌を歌ったアーティスト、『ヴァイスシュヴァルツ』に参戦している作品の楽曲が披露されました。2010年にはミルキィホームズのエルキュール・バートン役を決める公開オーディションも行われましたね(佐々木未来が受賞)。

2014年にはミルキィホームズの単独ライブとの2部構成で横浜アリーナで開催。2015年は単独イベントとして行われましたが、2017年4月はブシロードライブ、スクフェス4周年記念ステージ、ミルキィホームズ単独ライブの3部構成で、2017年7月は戦略発表会と一緒に行われるなど、純粋なライブイベントとしては行われていなかったりします。

2018年からは「ブシロード DJ LIVE」が新たに始まりましたが、純粋なレーベルライブは2018年以降行われていません。『BanG Dream!』『D4DJ』『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』といったIPが好調なので、特に宣伝する必要がないと判断したのかもしれませんね。

NBCUniversal ANIME×MUSIC FESTIVAL

NBCユニバーサル(旧パイオニアLDC、ジェネオン)のアニメ制作事業25周年を記念した行われたアニソンライブ。2018年2月にさいたまスーパーアリーナで開催されました。所属アーティストのfripSide、黒崎真音、やなぎなぎ、Luce Twinkle Wink☆のほかに、旧所属アーティストのKOTOKO(当時はワーナー所属)、タイナカサチ、石田燿子なども出演。さらに『がっこうぐらし!』『うらら迷路帖』に出演した声優の出演、引退した川田まみの1日限りの復活や、別レコード会社であるALTIMAが出演するなど、25周年を祝うにふさわしいお祭り感満載の一夜となりました。6時間も行われた長丁場なイベントで、「付いてこれるやつだけが付いてこい!」という攻めに攻めたセトリがすごかったです。

同年6月には市川市文化会館 大ホールでAFTER PARTYが開催。文字通り後夜祭として行われましたが、こちらでも35曲を歌唱。いやはや、NBCのすごさを実感させられました。

 

Holy Party Night!

2017年12月に豊洲PITで行われたライブ。企画がZERO-Aと日本コロムビアだったので、ある意味レーベルライブの枠内と言ってもいいかも。出演はpetit milady、Pyxis、山崎エリイ、村川梨衣。

クリスマスが近かったこともあり、 「赤鼻のトナカイ」「恋人がサンタクロース」といったクリスマスソングも多数披露されました。こういうコンセプトライブもたまにはいいですね。 

 

科学アドベンチャーライブ

『CHAOS;HEAD』『シュタインズ・ゲート』『ROBOTICS;NOTES』といった、MAGES.(5pb.)からリリースされている科学ADVシリーズの作品をフィーチャーしたライブイベント。

後述する「Live5pb.2011」の”科学ADV・ライブステージ”を第0章とし、2012年から正式にスタートしました。第2回は2015年、第3回は2018年、第4回は2020年(2019年予定だったが台風の影響で振替)に開催。ライブパートはもちろん、生アフレココーナーもあるなど、科学アドベンチャーシリーズの世界観にどっぷり浸れるライブとなっています。2017年に行われた「CHIYO-ST. LIVE 2017 -GENESIS-」も、実質科学アドベンチャーライブといっても過言ではないかな?

Live5pb.

5pb.(MAGES.)が主催する、2008年から開催されていたレーベルフェス。毎年秋ごろに行われ、いとうかなこ、彩音、今井麻美、原由実、nao、Zweiといったアーティストが出演しました。

2016年を最後に開催はなく、近年は「科学アドベンチャーライブ」に取って代わられています。5pb.Recordsのブランド名もMAGES.に統合されてしまったので、この名前で今後ライブが行われることはないでしょう。

 

Kiramune Fes

男性声優が所属するバンダイナムコアーツのレコードレーベル・Kiramuneが主催するライブイベント。通称キラフェス。

2009年からほぼ毎年行われ、2014,15,17,18年は横浜アリーナ、2016年はさいたまスーパーアリーナ、そして10周年となった2019年はメットライフドームで行われました。アニソンレーベルフェスがドームで開催されたのはKING SUPER LIVEに続いての快挙です。これまでの出演者はCONNECT、入野自由、神谷浩史、浪川大輔、柿原徹也、岡本信彦、Trignal、吉野裕行、SparQlewほか。

レーベルの性質上、キラフェスの入場者は女性が多数を占めています。昨今の女性向けコンテンツのライブイベントも続々とドーム開催が決まっており、女性向けコンテンツの集客力の高さには毎回驚かされますね。

 

バンダイナムコエンターテインメントフェスティバル

バンダイナムコエンターテインメントのアニメ・ゲーム作品の主題歌を披露するライブイベント。2019年10月に東京ドームで開催されました。レコード会社ではなくゲームレーベルのフェスとしては史上最大です。

出演作品は『アイドルマスターシリーズ』『ラブライブ!サンシャイン!!』『テイルズ オブ シリーズ』『アイカツ!』『機動戦士ガンダム40周年プロジェクト』『コードギアス 反逆のルルーシュ』。アイマスシリーズはシンデレラやミリオンライブなど派生作品もすべて出演したため、「実質アイマスフェス」なんて呼ばれたりもしましたが、蓋を開けてみれば『ラブライブ!サンシャイン!!』のGuilty Kissは会場をMAXに盛り上げ、『アイカツ!』は各シリーズの代表曲を惜しげもなく歌い、『テイルズ オブ シリーズ』は作品の魅力を存分に伝えるなど、未履修の作品の魅力を存分に伝えることができたフェスだったのではないかと思います。

2020年も東京ドームで開催予定。楽しみですね。

 

バンダイナムコ アニメキャンプ2014

バンナムフェスの前身になった(と思われる)、2014年に開催されたトーク&ライブイベント。『機動戦士ガンダム』『ラブライブ!』『ガールズ&パンツァー』『アイドルマスターシンデレラガールズ』などの作品をフィーチャー。放送中の作品もラインナップに入っていたりと、ガンダム以外はどちらかと言えばトークの比重の方が多かったですね。

 

DENGEKI MUSIC LIVE

アスキー・メディアワークス創立20周年記念イベントとして、2012年に初開催。 『灼眼のシャナ』『とらドラ!』『ソードアート・オンライン』『キノの旅』『とある魔術の禁書目録』『あずまんが大王』『シスター・プリンセス』『ラブライブ!』など、数多の電撃作品の主題歌を2日間にわたって披露。映像化されないということもあって、すべての楽曲でアニメ映像がバックに流れたのは素晴らしかった。「これぞアニソンフェス!」という王道感のあるライブでしたね。

2018年には創立25周年を記念して2回目が開催。2012年のライブは20年の歴史を表現したセットリストでしたが、今回はこの5年間で新たに作られた作品をフィーチャーした内容に。『魔法科高校の劣等生』『ストライク・ザ・ブラッド』『さくら荘のペットな彼女』『天使の3P!』『ラブライブ!サンシャイン!!』などの楽曲が歌われました。次は30周年に期待かな?

 

声優・アーティスト事務所主催のフェス

KENPROCK Fes

声優事務所の賢プロダクションが2017年にパシフィコ横浜 国立大ホールで開催したライブイベント。「いつかはこのメンバーで、音楽イベントをやりたいね!」と焼肉とビールを片手に始まった企画で、賢プロの所属声優や、声優ユニットなどが集まりました。GRANRODEO、SCREEN modeといったフェスでよく見る面々の他に、斎賀みつき feat.JUST、勝杏里、佐藤拓也、阿部敦、しちみなどなかなかアニソンライブでは見ることができない方々もいて、声優事務所のバラエティ豊かさが垣間見えました。また、せきとこにしの関智一といった、賢プロダクション以外の声優も出ていたり、結構自由だなと思ったり。

最後に社歌を歌うイベントってのもそうそうないだろうなぁ。

MUSIC ENERGY

歌手・声優が所属する芸能事務所のスペースクラフトが主催したライブイベント。2012年~2014年に3回行われました。出演はKalafina、南里侑香、春奈るな、結城アイラ、織田かおりなど。

ラインナップを見てわかる通り、出演者の歌唱力の高さが際立つライブイベントで、そんな方々が持ち曲はもちろんアニソンカバーも披露するのですから、耳が幸せでないわけがありません。

Anisong Ichiban!!

ホリプロ所属の声優が出演したライブイベント。厳密にいえばフェスではないでしょうが、事務所主催のイベントということでカウントしました。

大橋彩香、木戸衣吹、山崎エリイ、田所あずさ、Machico、京香、大木貢佑が出演。2013年10月から2014年3月までは月1で行われ、それ以降は不定期開催。まだ本格的に売れる前でしたが、今見ると豪華メンツですよね。

基本的に歌われるのはアニソンカバーで、本人希望が反映された楽曲が並んでいました。セトリはニコニコ大百科が一番詳しいです。2014年6月と2016年10月には拡大版として「Super Anisong Ichiban!!!!」を開催。また、地方公演も積極的に行われました。最後の開催は2017年10月の松戸公演。

ちなみに2016年にサイリウム投擲事件があり、一時期サイリウムやペンライトが禁止になったのですが、2018年頃から公式ペンライトのみですが解禁されています。

 

ミュージックレインフェスティバル

スフィア、TrySailなどが所属する事務所・ミュージックレインが主催したライブイベント。2017年に幕張メッセイベントホールで開催されました。出演はスフィア、TrySail、CHiCO with HoneyWorksのほか、各ユニットのソロ7人とHoneyWorks。スフィアとTrySailでお互いの曲をカバーするなど、事務所のつながりが見えるライブでした。

ミュージックレインは年末に「Music Rainbow」というイベントを開催していますが、今年はスフィアとTrySailの他に、CHiCOとhalcaも出演し、より事務所の結束を強めようという意図を感じました。これに更に先日発表された3期生も入ってくると思うと、ミューレの今後がますます楽しみですね。

 

音楽事務所主催のフェス

MONACAフェス

岡部啓一、神前暁、石濱翔、田中秀和などが所属する有限会社MONACAが主催する音楽フェス。2016年4月に大宮ソニックシティ 大ホールで行われました。

作曲した本人が演奏し、彼らが手掛けた歌モノのほかに、BGMも演奏される贅沢なライブでした。歌パートのゲストアーティストとして、『アイカツ!』からSTAR☆ANISとAIKATSU☆STARS!、『アイドルマスター』から765PROとシンデレラガールズの先発メンバー、そしてWake Up, Girls!の7名が参加。サプライズで『ハナヤマタ』の5名が登場するなど、豪華なセットリストでした。

MONACAの楽曲はさらに増えていますし、この間に『NieR:Automata』の音楽で全世界のゲームメディアが選ぶゲームアワード“The Game Awards"の”Best Score/Music”を受賞するなど、世界的な評価がますます高まっています。次の開催が待ち焦がれますね。

 

IVE RADICAL ENSEMBLE OF 15th ANNIEVERSARY

音楽制作集団・I’veの15周年を記念したライブイベント。2015年3月に東京ドームシティホールで行われました。KOTOKO、川田まみ、島みやえい子、IKU、詩月カオリ、C.G.mix、MOMO、SHIHOといった面々が出演。4時間で54曲と、ほぼノンストップなライブとなりました。

I'veはこの後に川田まみが引退し、結成時のメンバーである中沢伴行も卒業&独立。なかなか厳しい状況ではありますが、I'veの音楽は素晴らしいものが多いので、今後も周年イベントがあれば開催してもらいたい。

 

Angel Note Live

美少女ゲーム主題歌を数多く手掛けるAngel Noteのライブイベント。2016年に新宿BLAZEで開催されました。出演は榊原ゆい、中山♡マミ、Riryka、神代あみ、tohko、葉月、なかせひな。懐かしめのエロゲ楽曲も披露されるなど、なかなか貴重な機会でした。

 

project lights LIVE PARTY

音楽制作ブランドのproject lightsが2018年・2019年に開催したライブイベント。出演者は宇佐美日和、保科めぐみ、塩出美彩希、kaoruなど。2019年はゲストで織田かおりとDucaも参加しました。

 


全4回にわたる2010年代のアニソンフェス振り返りは以上となります。参加したことあるフェスも、こんなのあったの?と驚いたフェスもあるでしょう。

「フェスはシーンを象徴するものである」というのは筆者の考えなのですが、2010年代に100を超えるアニソンフェスが行われたという事実は、アニソンが音楽業界の中でもとりわけメジャーになっていったことの表れなのではないかと思うのです。

とはいえ、2020年代のアニソンフェスは、おそらく淘汰がある程度進んでいくのではと予測しています。フェス以外のライブイベントも多いし、採算を取るのだって厳しいし、アニソン業界自体の成長が止まれば3大アニソンフェスだって例外ではないでしょう。

アニソンフェス自体は新たな音楽に出会う場所として、そしてシーンを象徴し、新たなシーンを作っていく場として、絶対に必要です。2020年代はどんなフェスが生まれ、どんなフェスが成長していくのか、一人のファンとして楽しみにしたいと思います。